どうして虫歯になるの？虫歯の進行レベルは？
歯はどうして虫歯になるのでしょうか？毎日の歯ブラシを丁寧に行い、虫歯のない歯をキープしたいですよね。むし歯の原因には「細菌（ミュータンス菌）」「糖質」「歯の質」の3つの要素があります。この3つの要素が重なった時、時間の経過とともにむし歯が発生します。
「虫歯になる原因は？」
①細菌（ミュータンス菌と言います）
ミュータンス菌は約1μm（1/1000mm）の球状の菌です。歯垢（プラーク）となって歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸が、歯の成分であるカルシウムやリンを溶かして歯をもろく、スカスカにしてしまいます。
②糖質
食べ物に含まれている糖質は、ミュータンス菌が酸を作る材料に使われます。間食が多い人や、キャンディーやドリンクなど甘いものをよく摂る習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長いため、むし歯になりやすくなります。
③歯の質
歯が作られる時の環境の違いなどで個人差がありますが、エナメル質や歯の質によって、むし歯になりやすい人もいます。特に乳歯や永久歯が生えたばかりの子どもは注意が必要です。丈夫な歯を育てるためには、歯の土台を作る良質なタンパク質、歯の再石灰化のために必要なカルシウムやリン、また、これらがうまく働くためのビタミンなどの栄養素が必要です。バランスの良い食事を心がけましょう！
「虫歯の進行のレベルは？」
①初期虫歯
まだ歯に穴はあいていないが、表面が溶かされてツヤがなくなり、白く濁って見えたり薄い茶色になったりします。症状としては、痛みなどの自覚症状はありません。この初期むし歯の状態であれば、「再石灰化」によって健康な歯に戻すことができます。再石灰化を促進するフッ素配合のハミガキ剤で健康な歯を保ちましょう。
②虫歯
・エナメル質のむし歯（C1）歯の表面（エナメル質）の限られた狭い範囲に穴ができている状態です。症状としては痛みやしみる感じはありません。
・象牙質まで進んだむし歯（C2）むし歯が歯の内部に広がり、象牙質まで進んだ状態です。症状としては、冷たい飲食物で痛みを感じるなどがあります。
・神経まで進んだむし歯（C3）むし歯が神経（歯髄）まで進んでいる状態です。表面の穴は必ずしも大きくなく、内部で広がっていることがある。症状としては激しい痛みがあるなど。
・歯根だけ残ったむし歯（C4）歯冠部（歯ぐき〈歯肉から上の見える部分）がほとんど崩壊し、歯根だけ残った状態。症状としては神経（歯髄）が死んでしまい、痛みを感じなくなる。神経、歯髄が露出し、細菌に感染すると、根の先に膿が溜まったり、痛みが起こったりすることがある。放置すると全身の健康を害する病巣となるが、この状態になると治療は困難になり、通常は歯を抜くことになります。
本日は、虫歯の仕組みや進行レベルについてお話ししました。日々のケアと早期の治療が重要になりますので、少しでも違和感のある場合は歯医者で診察を受けましょう。お気軽にお問い合わせくださいね。
