中心結節って知っていますか?

中心結節って知っていますか?

異常結節の一つで、歯の形態異常のことをいい、大臼歯や小臼歯の咬む面の中央部、まれに上顎即切歯に出現する円錐状の小さな突起のことを中心結節といいます。

中心結節が及ぼす問題

中心結節自体は存在自体は全く問題なく、特に悪いものではありません。

それでは中心結節を取り上げる理由はなんでしょうか?

それは、形態的に折れやすいことが問題なのです。

中心結節はモンゴロイドの特徴とも言われ、出現がよく見られる第二下顎小臼歯(5番目の歯)の出現率は1~4%と言われています。中心結節は萌出直後の咬合や咀嚼をすることで破折してしまうことがあるので注意が必要となります。また、中心結節が大きなものになると結節内に歯の神経である歯髄があるため、破折により露髄し、歯髄炎や根尖性歯周炎を引き起こす可能性があります。

中心結節が折れてしまったときの症状

中心結節が折れてしまうと歯の髄腔が開放状態になるため、通常の歯と同じように内圧が高まることで急性歯髄炎の強い痛みが出ることは少ないです。しかし、食べ物のカスなどが入り込むことにより突然眠れないほどの痛みが引き起こされる可能性がまれにあります。

ですが、中心結節は基本的には先述のように破折してしまっても痛みが出ないため、気づかないうちに破折してしまい、骨の中まで菌が侵入してしまうこともあります。痛みがなくても破折していることや歯が黒ずんでいることに気づいたら歯医者さんへ相談してください。

中心結節が折れないようにする処置

中心結節の破折を未然に防ぐために中心結節の萌出が確認できた場合は事前に削合をしたり、早期に接着性レジンなどで保護をしたり、シーラントで保護をしていきます。

いずれも麻酔は必要としないため、比較的簡単に処置をすることができます。

中心結節以外の異常結節

通常ならばないはずの歯の突起のことを異常結節といいます。

ですが、異常結節により問題が起きることは中心結節以外にはそれほどありません。

また、乳歯は永久歯よりも形の異常が少ないため異常結節も極めて少なく、永久歯には異常結節が出現しやすくなります。

「カラベリ結節」

上顎の永久大臼歯や乳臼歯の内側に出現する突起です。出現率は第二乳臼歯は20%、第一大臼歯は15%と他の異常結節と比べると高頻度で見られます。

「臼旁結節」

上顎の永久大臼歯や乳臼歯の外側に出現する突起です。第二大臼歯と第三大臼歯に多く見られ、出現率は1%ほどです。

「切歯結節」

前歯に出現し、永久切歯や乳切歯の内側が周囲から盛り上がった円錐状の突起です。

「犬歯結節」

犬歯とよばれる前から3番目の歯にできる、内側が周囲から盛り上がった円錐状の突起です。

異常結節は問題があるものではありませんが、突起ができる分磨き残しになりやすくむし歯にはなりやすくなってしまいます。日頃からの歯磨きをしっかりと行うようにしましょう。

また、中心結節に関しては気付き次第破折を予防できるよう歯医者さんへ行き、処置をするようにすると歯を守っていくことができますので、お気軽にご相談ください。

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