子供の予防歯科はどんなことをするの?
虫歯は丁寧で正確なケアのもと、予防ができます。ですが、ただ歯磨きをしていれば虫歯を予防できる、という単純なものでもありません。虫歯を確実に予防していくためには、正しい歯磨きの仕方を身につけるのはもちろんのこと、食生活を見直す、歯医者での定期的なチェック、歯を強化するケアなどが必要になります。
「予防歯科はどうして大切なのでしょうか?」
虫歯には様々なリスクを引き起こします。具体的には以下の通りです。
①歯並び・顔の骨格が悪くなる
もし虫歯がひどくなって早期に歯を抜くことになってしまうと、周囲の歯が空いたスペースに移動してきてしまい、後に生えてくる永久歯がずれた位置から生えてきて、歯並びがガタガタになる原因となります。また、虫歯でうまくものが噛めなくなってしまうので、あごの骨の成長にも影響が及び、骨格が変形してしまったり、成長不足などを引き起こす可能性もあります。
②栄養状態が悪くなる
虫歯できちんと噛めないと、軟らかいものばかり食べるなど、食生活が偏りがちになります。そうすると栄養状態が悪くなり、成長や健康状態にも悪影響が及びます。
③学力に影響が出る
よく噛むことは、脳を刺激します。虫歯が多いと、よく噛めなくなってしまうので、噛む刺激が脳に伝わらなくなってしまいます。そのため、虫歯が多いと学力に影響が出てくる可能性も考えられます。
「一度虫歯になると、また虫歯になりやすい?」
虫歯ができたらその時に治療すれば大丈夫だろう、と思われがちです。ですが、一度虫歯になって治療したところというのは、虫歯を取ったところを材料で補っているだけにすぎません。治療直後は、材料と歯はしっかりとくっついていますが、ものを噛む力や飲食物の温度変化により絶えず刺激されています。そのような刺激を受け続けると、いずれ歯と材料の間に隙間ができたり、脱落して虫歯が再発してしまう可能性があります。つまり、どんな良い材料で治療したとしても天然歯には敵わないということです。すなわち、虫歯を作らないことがとても大事なのです。
「子供の予防歯科はどんなことを行うの?」
①定期検診
定期的に来院していただき、虫歯チェックや歯の生え変わりチェック、歯並びの状態などをチェックしていきます。異常があれば早期に対処できるようにしていきます。
②シーラント
シーラントは、生えたばかりの奥歯の溝にコーティングを行い、虫歯を予防するものです。生えたばかりの奥歯というのは、溝が深く、歯の質もまだ弱いため虫歯のリスクが非常に高いため、溝をカバーしてあげることで虫歯を効果的に予防することができます。ただし、削って詰めるものではありませんので、シーラント後も定期的に検診が必要です。
③フッ素塗布
乳歯、生えたばかりの永久歯は質が弱く、虫歯になりやすいため、定期的に高濃度のフッ素を塗布して虫歯に負けない歯を作っていきます。効果を持続させるためには3ヶ月ことくらいの塗布を続けていくことをおすすめします。
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