虫歯治療が終わってもメンテナンスに通いましょう
「銀歯は虫歯再発のリスクが高い?」
銀歯を使った虫歯治療を行った場合、子どもの頃に虫歯の治療をしても大人になって同じ場所に虫歯ができるケースがあります。銀歯は、口腔内の唾液に常にさらされている状態です。金属である銀歯は、帯電し金属が溶け出すことがあります。溶けるなど経年劣化すると治療した銀歯が変形し、歯と銀歯に隙間が生じます。
ミュータンス菌の大きさは、約1マイクロメートルで歯と銀歯の隙間に入り込むことが容易です。
銀歯の詰め物をした際に神経を抜いている場合は、ミュータンス菌が侵入し虫歯ができたとしても痛みがありません。また、銀歯で覆われているため、外見から虫歯の進行を確認することもできないのです。
「銀歯の周囲の歯茎が黒くなっている」
銀歯は、経年劣化すると金属が腐食してイオン化し、金属成分が歯や歯茎に溶け出して黒くなることがあります。金属が溶け出して歯茎が黒くなることをメタルタトゥーといいます。虫歯治療をした歯の周りの歯茎の色が、他の箇所より黒くなっている場合は銀歯が劣化している可能性があるため、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。また、奥歯など見えにくく自分で確認できない方や、数十年前に虫歯治療で銀歯を使用している方などは、歯科医院で確認してもらうのも一つの方法です。
「銀歯の下の歯茎が腫れている」
銀歯が劣化すると歯と銀歯の間に隙間ができ、虫歯リスクが高くなります。銀歯の内側で虫歯や歯周病が発症していると歯茎が腫れることがあるのです。虫歯になっている場合は、神経を残して銀歯をかぶせていると痛みを感じることもあります。また、熱いものや冷たいものが口の中に入るとしみることがあります。歯周病の症状として歯茎が腫れる場合には、歯磨きする度に歯茎から出血するほか、進行していると歯がグラグラする症状が現れるため、既に症状があれば早めに歯科医院を受診しましょう。虫歯・歯周病ともに進行すると、痛み以外に口臭がきつくなる方もいます。
「クリーニングの適切な頻度は?」
歯には毎日の食事などで汚れが溜まります。多くの人は日頃から歯磨きを行なっていますが、セルフケアだけではどうしても磨き残しが発生してしまうものです。また、歯周病の原因となる歯石は固く張り付いているため、ブラッシングでは落とせません。歯医者でクリーニングを1回受けると、隅々まで清掃が行き届きます。虫歯・歯周病予防のためにも、定期的な受診をおすすめします。お口やプラークコントロールの状況にもよりますが、3ヶ月に1回のクリーニングで歯石や汚れをしっかり取ることで、お口の状態をキープできるようになりますよ。
日頃のブラッシングに加えて、歯科医院でのメンテナンスに通い、健康な歯をキープしましょう!!
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