顎が痛い、音がするこの症状は?
顎関節症とは、顎の関節や顎を動かす筋肉に異常が起こり、顎が痛い、口が開きにくい、音がする、ものが噛みにくいなどの症状が出る病気です。痛い、口が開かないといったことで、生活に支障が出るようであれば治療をすることが望ましいです。顎関節症は、子供の頃からの習慣やくせ、日常生活の中での習慣が原因になることが多いため、その習慣を理解することが予防や症状の緩和には重要となります。
「普段このような症状はありませんか?」
実は、全く自覚症状がない方でも顎関節症が潜んでいる可能性があるのです。一度起こってしまうと長引いて改善されにくくなる要因もありますので、以下の項目をチェックしてみてくださいね。
「顎関節症を発症する可能性が高い生活習慣の一例」
・歯ぎしりを指摘されたことがある
・気がつくと歯を食いしばっていることがある
・食事のときに、いつも左右のどちらが決まった方で噛む癖がある
・神経質な傾向にある
・職場や家庭でストレスを感じることが多い
・夜寝つきが悪い、またはぐっすり眠れないことがある
「顎関節症の症状とは?」
・顎関節や咀嚼筋に痛みを生じる
耳の下の部分の痛み、こめかみの上辺り、えらの部分の痛み、偏頭痛などです。これは顎関節の構造内の組織の炎症と、顎関節に付着する筋肉の炎症によるものです。
・口が開けづらい
通常、人の口は、人差し指から薬指の3本が縦にして入ると言われています。指3本が入らない場合は、顎関節か咀嚼筋に何らかの問題がある可能性があります。
・関節音がする
口を開けた時や咀嚼の際に、カックン、ガリガリと関節音がすることがあります。これらの音は痛みを伴う場合に治療が必要になります。痛みが伴わない場合、治療は必要はありません。
「症状が起きる理由は?」
なぜ口を開けるときに痛いの?
顎の関節の中の炎症が起こったり、顎の関節の中にある関節円板というコラーゲンでできた繊維の塊が関節から外れて、関節が奥に押しこまれ、そこにある神経叢を押すことによって痛みを生じたりします。
また、口を開けるときに、顎の骨に付いている咀嚼筋という筋肉が炎症を起こしていることで痛みを生じることがあります。他に、咬筋という顎のエラの部分から頬骨についている筋肉や、こめかみから耳の上から頭の横についている側頭筋という筋肉が炎症を起こしたりすると偏頭痛を起こす可能性があります。
なぜ口が開かなくなるのか?
関節円板がずれてしまい、そこに顎の関節が引っかかってしまうと、顎は開きづらくなります。突然、顎が開かなくなる場合は関節円板がずれた可能性が高いです。
なぜ口を開けると音がするのか?
関節円板がずれ、顎の開閉運動が起こると、関節円板に関節が再び乗ることがありますが、その時にはカックンと音が生じます。また、関節円板がずれ、そのままになると、関節とその周りの骨がぶつかり、痛みを生じたり、音を生じることもあります。
「顎関節症の原因は?」
顎関節症は子供のころからの習慣やくせ、日常生活の中での習慣が原因になることが多いです。ストレスなどにより、精神が緊張すると、口の周りの筋肉が強張り、無意識に噛みしめをするような睡眠時や日中の食いしばりや歯ぎしりを起こすことがあります。これらの習慣が継続的に行われると、顎関節や筋肉、咬みあわせに負担をかけてしまい、症状を引き起こしてしまします。
顎関節症および咬み合わせの治療は歯科の中では幹となるので、とても大切な治療となります。心当たりのある方は、早めの診察をお勧めいたします。
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