無意識の食いしばりはどうして起こるのか

食いしばりとは上下の歯を合わせて過度に力を入れてしまうことを言います。食いしばりは日中だけでなく、寝ている間に引き起こされることも。寝ている間のほうが、日中活動している間に比べて入る力が強くなってしまい、負担も大きくなります。歯を食いしばることで、歯の欠損や摩耗の原因となることがあります。また、肩こりや頭痛の原因になることも。

「食いしばりの原因とは?」

なぜ意識していないのに歯を接触させてしまうのでしょうか? 普段歯が接触している場面を思い起こしてみると、思わぬ共通点が出てくるかもしれません。

例えば、仕事中やスポーツをしているときなど何かに集中しているときに、上下の歯が接触することが多くありませんか? 
実は、食いしばりを引き起こす主な原因と言われているのが、「ストレス」や「緊張」。

“ストレス社会”といわれている現代では、多くの人が仕事や勉学などさまざまな事柄にストレスを感じています。こうしたストレスを発散しようと、無意識のうちに食いしばりをしているのです。

「食いしばりのデメリットとは?」

なかには、「ストレスの解消ができるなら、そのままでもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、冒頭でも少し触れた通り、食いしばりがさまざまな不調を引き起こす原因となることがあります。さっそく、どんなデメリットがあるか見ていきましょう。

歯の欠損

強い力で歯を噛みしめているため、歯の欠損や摩耗の原因となることがあります。これが引き金となり、知覚過敏になってしまう人も。また、虫歯治療時の歯の詰め物などが破損しやすくなることもあり、さまざまなお口の中のトラブルの原因となります。

歯周病や顎関節症

歯を失う代表的な原因の一つである歯周病や、あごのトラブルである顎関節症といったお口の中の病気を引き起こすことがあります。

頭痛や肩こり

食いしばる頻度が高いと顔周りの筋肉が緊張してしまいます。その結果、肩こりや頭痛といったお口の中以外の場所に悪影響を及ぼすこともあるのです。

「食いしばりの予防としてできること」

マウスピースを付ける

日中とは違い、意識することのできない睡眠時ではどのように予防すればいいのでしょうか? 睡眠時の食いしばりが最も歯や歯ぐきに強い力が加わっています。睡眠時の食いしばりは放置せずに、適切に治療をおこなうことが望ましいとされています。睡眠時の予防方法として挙げられるのがマウスピースです。「ナイトガード」と呼ばれることもあります。

ストレスを発散する

原因となるストレスを発散するのも、予防方法の一つです。仕事中に食いしばりをしてしまう場合はストレッチをしたり、定期的に深呼吸をしたりするなど、リラックスできる時間を意図的につくりましょう。ストレス社会である現代において、食いしばりがクセになっている人は決して珍しいことではありません。予防するためには、日頃から意識することがとても大切ですね。

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