インプラントとはどんな治療?
インプラントとは、歯を失った場合に、人工の歯根を歯を失った部分に埋めて、噛めるようにする治療法です。欠損時、歯を補う治療法には、主に入れ歯、ブリッジ、インプラントの3種類があります。インプラントはその中で唯一、天然の歯のような見た目や感覚が得られる治療法として人気のある治療です。
「インプラントはこんな方におすすめ」
・自分の歯で噛むような自然な感覚が欲しい
・天然歯のような見た目をご希望される方
・周囲の歯にダメージを与えない治療法がいい
・いつまでも若々しい見た目をキープしたい
実際、インプラントは優れた治療法であり、患者様の満足度も高い治療法ではありますが、万人にベストな方法というと、そういうわけではありません。どんな治療にもデメリットというのはあります。治療を受けた後に後悔しないためには、デメリットについてもよく理解しておくことが大切ですね。
「では、メリットはなんでしょうか?」
・不自由なく噛める
インプラントはまるで天然歯のように噛むことができます。それゆえ、インプラントはよく「第二の永久歯」や「第三の歯」というように例えられます。天然歯で噛む場合に比べて、インプラントの場合は8〜9割、ブリッジの場合は6割程度、入れ歯の場合は3割程度の咀嚼効率だと言われています。
・自然な見た目になる
インプラントで実際に見える部分は、被せ物の部分となります。被せ物はセラミックを選んだ場合、天然歯にそっくりな見た目に作ることが可能です。
・周囲の歯に負担がかからない
インプラントは顎の骨に埋め込み、骨とインプラントがしっかりと結合する事で安定します。他の治療法の場合、周囲の歯の助けを借りなければ安定させる事ができません。他の歯の助けを借りるということは、それだけそれらの歯に過剰な力がかかってしまうということです。その状態が続けば、歯の寿命は短くなってしまい、次々に歯を失ってしまうことにつながってしまいます。
「デメリットもきちんと理解することが大切ですね」
・保険が効かないので高額になる
一般的なインプラント治療は保険がききませんので、自費治療となります。治療費が他の治療と比較して高額になってしまいます。ですが、インプラントはケアをしっかりと行うと、他の治療に比べて断然長持ちします。
・手術が必要
インプラント治療では、骨にインプラントを埋め込むという外科手術を避けて通ることはできません。手術と言っても大それたものではなく、抜歯程度のものですが、ご本人のお身体の状態によってはインプラント手術を避けたほうが良い方もいらっしゃいます。
・治療期間が長期になる
インプラントをしっかりと固定させるためには、骨と結合させる必要があります。インプラントと骨が結合するのには通常数ヶ月を要します。また、骨が足りないケースの場合には、骨を増やす手術を行う必要がありますので、その場合にはより長い期間が必要になります。よって最終的な歯が入るまでには長くかかってしまいます。
このように、インプラントにもメリット、デメリットの両方の側面があります。患者様によってお口の状態も違えば、体の状態も異なります。他の治療法も含め、それぞれの特徴をよく把握した上で、治療法を決めていくことが大切です。