その症状はドライマウスかも?
口の中がすごく乾いたり、ヒリヒリする感じがある・・・
そんな方は、ひょっとするとドライマウスなのかもしれません。ドライマウスとは何なのか。まずはそこからお伝えいたします。
ドライマウスとは、いわゆる口腔乾燥症のことです。様々な要因が重なり、唾液の量が減少することで口の中が乾いてしまいます。すると喉がやたらと乾いたり口の中の粘膜がヒリヒリしたり食べ物が飲み込みにくくなったりといった症状が現れてしまう病気です。ドライマウスが進行することで、口の中のカンジダ菌が増殖したり、歯周病やむし歯の進行、また、味覚障害にも繋がることもあるので「たかが乾燥…」と侮ることはできません。ドライマウスの判定として、唾液の分泌が2分で2ml以下であった場合は「ドライマウスの疑いあり」とされています。
先ほど、ドライマウスは様々な要因が重なることで発症すると述べましたが、その要因とは一体何でしょうか?挙げられる要因は6つあります。1つは、加齢によるものです。こればかりは生理的現象であり誰にでも平等にあり得ることです。もう1つは、ストレスです。現代は様々なストレスにあふれ、これも老若男女問わず有り得る要因です。他にもシェーグレン症候群や口呼吸、糖尿病、入れ歯が合っていないことでも起こってしまいます。シェーグレン症候群は関節リウマチの治療薬の副作用として併発しやすいので、関節リウマチに罹っている方は専門機関にてシェーグレン症候群の検査を受けてみるものよいでしょう。
では、発症してしまったドライマウスをその後どのように緩和していけば良いのでしょうか?
「よく噛むことが大切です」
この方法は加齢やシェーグレン症候群、糖尿病が原因で発症した方に有効です。よく噛んで食べる食材を使用してごはんを作ることが良い方法の1つです。
「リラックスすることを心掛けましょう」
人はストレスや緊張の中にいることで生理的に唾液の分泌が減少してしまいます。意識的に行うことでも効果はありますので、そんな状況でこそリラックスすることを心がけると良いでしょう。さらに、口で呼吸をする方は、口の中が常に乾燥状態にあり、むし歯ができやすく、歯周病も進行しやすいです。また口臭の原因にもなるので常に口を閉じるようにしましょう。どの方法も実に単純なことですが、継続することで習慣となり唾液分泌を促すことに繋がります。まずはできるところから始めましょう。
高齢者は特に、摂食・飲み込みに困難があると言われています。その背景に、生理的な唾液減少による“ドライマウス”が関わっていることに間違いありません。皆さんも違和感を感じたら、早めのケア、治療を考えてみてはいかがでしょうか?