歯科検診は何をするの?
「どうして検診に行くの?」
歯医者といえば、虫歯や痛みを抱えている方が行くイメージをお持ちの方もいるかもしれません。ですが最近では、虫歯や歯周病にかかる前に「予防」のために定期的に歯医者に通う方が増えています。毎日の自宅での歯みがきに加えて、歯科医院で定期健診(メンテナンスや歯のクリーニング)を年に3~4回受けて頂くと、虫歯や歯周病になるリスクを減らすことが出来ます。
実際のところ、虫歯や歯周病は悪化させてしまうと歯を失うことに繋がります。そして近年では、歯周病は心臓病や脳卒中などの全身疾患の原因になっているということがわかってきました。そのため歯を失って噛めなくなってしまう前に、なるべく虫歯や歯周病を早期発見して治療し、天然歯を守っていくことが大切なのです。
健康な歯と身体を守るために、毎日の「セルフケア」だけでなく「プロフェッショナルケア」を受けましょう。現在の歯や歯茎の状態と共に、今すぐに行うべきセルフケアの内容がわかりますよ。
「では具体的にどんな事をするのでしょうか?」
・変わったことはないかなどの問診、歯茎のチェック
まずは、歯茎の炎症の状態を歯科衛生士がチェックします。口臭がある場合は虫歯や歯周病の可能性があります。また患者さんから、痛むところなどはないか、日頃からご自身で気になっていることや困っていることがないか、お話を伺います。必要に応じてレントゲン撮影を行うこともあります。
歯科衛生士が専用の器具を使って歯周ポケットの深さを測ります。歯周ポケットとは歯と歯ぐきの間の溝の事で、歯周ポケットの深さが歯周病の程度の目安になります。歯茎の出血があるかどうか、歯がぐらついていないかも確認し、その程度を数値で記録します。今後はこの数値の維持または改善を目指してケアをしていきます。歯垢、歯石のつき具合、歯茎の炎症の有無、歯周ポケットの深さなどの患者さんの口腔内環境について、歯科衛生士が患者さんにご説明します。
・歯垢の染め出しで磨き残しをチェック
歯垢が染まる薬剤を歯に塗り、歯垢がついている部分と染まっている色をチェックします。患者さんにも実際に歯が染まっているのをご自分の目で鏡で見ていただきます。染まっている部分が多く歯みがきで歯垢が落としきれていない患者さんには、普段どのようなセルフケアをしているか、どんなものを使っているかを患者さんにお聞きします。そして適切なケア方法をお伝えします。
そして、歯石の除去やクリーニングへを進めていきます。
「定期検診を受けるメリットは?」
・虫歯、歯周病などを早期発見できる
初診の段階でレントゲン撮影を行いますので、その時に虫歯になっている部分が見つかったら、定期健診とは別に治療の予約をお取りいたします。歯並びの悪い方は虫歯になるリスクが高いため、歯が痛くなくても虫歯になっている場合があります。定期健診で軽度の虫歯を発見することが出来ます。その他にも、歯周病は歯茎のチェックで進行状況がある程度把握できますので、軽度の場合はすぐに治療を開始することが出来ます。虫歯や歯周病の兆候がみられる場合は、歯科医師の診療をスムーズに受けて頂くことが出来ます。
定期的に検診を受けていれば、少なくとも、突然の痛みや異変が起こることはないでしょう。少しの違和感も見逃さないためにもメンテナンスを受けましょう!!