歯がなくなった時の治療法を知っていますか?
歯がなくなった時の治療法を知っていますか?
虫歯や歯周病が原因でご自身の歯を残すことができず、やむを得ず抜歯に…。という経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そうでない方も今後、万が一抜歯になって歯を抜かないといけなくなってしまった時のために読んでいただけたらと思います。
抜歯をする理由
虫歯や歯周病が重度に進行した歯を無理に残すことにより、隣の歯まで道連れとなり、抜歯しなければいけない状態に陥ってしまうことがあります。他の健康な歯も悪くしてしまうことにもなりますし、全身の健康にとっても良いことではありません。
また、無理に歯を残そうとすると治療計画が複雑になってしまい、治療回数が増えるどころかせっかく治療が終了しても、またすぐに再治療となってしまう可能性が高くなってしまいます。治療計画をシンプルに、そして治療した歯や健康な歯を長持ちさせていくために抜歯を行うことが望ましいケースもあります。
これらを踏まえて行われる抜歯を「戦略的抜歯」や「相対的抜歯」といい、お口の健康を守っていくための最終手段でもあるのです。
抜歯をした後の治療法は大きく分けて3種類
・ブリッジ
両隣の歯を土台の形に整え、連結した形の被せ物をする治療法
・入れ歯
歯のない部分に取り外しができる義歯を入れる治療法
・インプラント
手術を行い、人工の歯根を顎の骨に埋めこみ、その上に人工の歯を固定する治療法
3種類の治療法はそれぞれメリット、デメリットがあります。
ブリッジ | 入れ歯 | インプラント | |
メリット | ・両隣の歯を土台の形に削り、型取りをするので治療期間が短い ・歯科用セメントで固定するため違和感が少ない ・銀歯なら保険診療で治療できる ・自由診療で審美性に優れた素材を使用することができる | ・両隣の歯をほぼ削らずに型取りをするので治療期間が短い ・保険診療で治療ができる ・清掃がしやすく、口腔内を清潔に保てる ・自由診療の入れ歯は薄い金属の板でつくるため異物感が少ない | ・独立した歯として使えるので、自分の歯と同じように噛むことができる ・両隣の歯を削る必要がない ・周囲の歯に負担をかけずに治療することができる ・自由診療のため審美性に優れている ・固定式のため違和感がない ・インプラントの成功率は90%~95% |
デメリット | ・両隣の歯を土台とするため虫歯ではない歯を削る必要がある ・両隣の歯に負担がかかり、将来歯根破折の可能性が高くなる ・土台となる歯の状態により、ブリッジができない場合がある | ・取り外し前提のため、異物感がある ・噛む力は天然歯の15%になる ・審美性において劣る ・取り外しをして清掃が必要となる ・将来、歯茎がやせていく可能性がある | ・手術の必要がある ・自由診療のため保険が適用されない ・治療期間が約6ヶ月~1年と長い ・骨や全身の状態によっては手術ができない場合がある ・タバコを吸う人は歯周病などの可能性があるためできないことがある |
抜歯をしたまま放置しておくと、周りの歯に悪影響を及ぼしてしまう可能性もあるため、抜歯をした後は3種類の治療法から1つを選び治療をしていく必要があります。
もちろん、抜歯に至ってしまう前に虫歯治療や歯周病治療を行なっていくことが大切で、私たちの使命は、歯を保存するために最大限の努力をしていくことです。
ですが、万が一抜歯の選択をしなければいけない場合は、3種類の治療方法があることを知っておいていただけると治療の選択肢が広がります。