ホワイトニングが適さないケース:安全に受けるために知っておくべきこと
はじめに

歯を白くしたいと思ったとき、誰でもすぐにホワイトニングを受けられるわけではありません。口腔内の状態や全身の健康状態によっては、ホワイトニングが適さない、または避けるべきケースがあります。適さない状態でホワイトニングを受けると、効果が得られないだけでなく、痛みや歯の損傷など、深刻なトラブルを引き起こす可能性もあります。本記事では、ホワイトニングが適さないケースを詳しく解説し、それぞれのケースでどのような問題が起こり得るのか、代わりにどのような対処法があるのかをご紹介します。自分がホワイトニングに適しているかを判断し、安全に美しい歯を手に入れるための正しい知識を身につけましょう。
ケース①:未治療の虫歯がある場合
ホワイトニングを受ける前に、必ず解決しておくべきなのが虫歯です。虫歯がある状態でホワイトニングを行うと、非常に危険です。ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素や過酸化尿素は、虫歯の穴から歯の内部に浸透し、神経に直接触れる可能性があります。これにより、激しい痛みを引き起こすだけでなく、神経を損傷する恐れもあります。また、虫歯部分は健康な歯質とは構造が異なるため、ホワイトニング剤が予期しない反応を起こす可能性もあります。対処法としては、まず虫歯治療を完了させることです。小さな虫歯であれば、詰め物をするだけで済みます。治療後、数日から1週間程度経過してから、ホワイトニングを開始できます。虫歯が複数ある場合や、治療に時間がかかる場合は、全ての治療が完了してからホワイトニングを計画しましょう。定期的な歯科検診を受けていれば、虫歯を早期に発見でき、ホワイトニング前の治療もスムーズに進みます。
ケース②:重度の歯周病がある場合
歯周病、特に中等度から重度の歯周病がある場合も、ホワイトニングは適しません。歯周病により歯茎が炎症を起こしている状態では、ホワイトニング剤が強い刺激となります。腫れた歯茎にホワイトニング剤が触れると、痛みや出血が起こりやすくなります。また、歯周病が進行すると、歯茎が下がり、歯根が露出します。歯根部分はエナメル質ではなく、より柔らかいセメント質や象牙質でできているため、ホワイトニング剤に対して非常に敏感です。知覚過敏が起こりやすく、場合によっては歯の損傷につながることもあります。さらに、歯周病があると、ホワイトニング後の色戻りも早くなります。対処法としては、まず歯周病の治療を優先します。軽度の歯周病であれば、正しいブラッシングと歯科医院でのクリーニングで改善できます。中等度以上の場合は、歯石除去や歯周ポケットの治療が必要です。炎症が治まり、歯茎が健康な状態に回復してから、ホワイトニングを受けることができます。
ケース③:重度の知覚過敏がある場合
元々知覚過敏の症状が強い方は、ホワイトニングにより症状が悪化する可能性が高いです。ホワイトニング剤は、一時的に歯を脱水状態にし、エナメル質の構造を変化させます。これにより、通常でも知覚過敏が起こりやすくなりますが、既に症状がある方では、耐えられないほどの痛みを感じることがあります。冷たいものだけでなく、空気が触れるだけでも激しい痛みを感じるようになることもあります。軽度の知覚過敏であれば、知覚過敏用の歯磨き粉を2週間程度使用して症状を軽減させてから、低濃度のホワイトニング剤で慎重に始めることができます。しかし、重度の場合は、まず知覚過敏の根本原因を治療する必要があります。エナメル質が削れている場合は、フッ素塗布やコーティング剤の使用、場合によってはレジンで保護する処置が必要です。症状が改善してから、歯科医師の管理のもとで、慎重にホワイトニングを進めます。
ケース④:妊娠中・授乳中の女性
妊娠中や授乳中の女性は、ホワイトニングを避けるべきとされています。これは、ホワイトニング剤が胎児や乳児に与える影響について、十分な安全性データがないためです。過酸化水素や過酸化尿素が体内にどの程度吸収され、胎盤や母乳を通じて赤ちゃんに移行するかについて、確実なことが分かっていません。安全性が確認されていない以上、リスクを避けるべきです。また、妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯茎が敏感になり、妊娠性歯肉炎を起こしやすくなります。この状態でホワイトニングを行うと、歯茎への刺激が強すぎる可能性があります。つわりがひどい時期に、ホワイトニング剤の味や匂いが不快感を増すこともあります。妊娠中や授乳中にどうしても歯を白くしたい場合は、出産・授乳が終わるまで待つことをおすすめします。その間は、着色汚れを防ぐための日常ケアを丁寧に行いましょう。
ケース⑤:エナメル質形成不全がある場合
エナメル質形成不全とは、歯の発育期にエナメル質が正常に形成されなかった状態です。遺伝的要因、栄養不足、幼少期の病気などが原因で起こります。エナメル質が薄い、または部分的に欠損している部分があり、白濁や茶色の変色が見られます。この状態でホワイトニングを行うと、いくつかの問題が生じます。まず、エナメル質が不完全な部分は、ホワイトニング剤が不均一に作用するため、色ムラができやすくなります。また、薄いエナメル質は、薬剤の刺激に対して非常に敏感で、強い知覚過敏や痛みを引き起こす可能性があります。さらに、ホワイトニングで部分的に白くなっても、形成不全の部分はあまり変化しないため、かえって目立つようになることもあります。軽度のエナメル質形成不全であれば、低濃度の薬剤で慎重に行うことも可能ですが、中等度から重度の場合は、ホワイトニングではなく、レジンやセラミックで修復する審美治療の方が適しています。
ケース⑥:詰め物や被せ物が多い場合
歯に多くの詰め物や被せ物がある場合、ホワイトニングは効果的ではありません。人工物はホワイトニングで白くならないためです。天然歯だけが白くなるため、治療済みの歯との色の差が目立つようになります。特に前歯に大きな詰め物や被せ物がある場合、周囲の歯が白くなることで、その部分だけが黄色く浮いて見えてしまいます。この問題を解決するには、ホワイトニング後に詰め物や被せ物を作り直す必要があり、追加の費用と時間がかかります。したがって、詰め物や被せ物が多い方は、ホワイトニングを始める前に、全体的な治療計画を歯科医師と相談することが重要です。場合によっては、ホワイトニングではなく、全ての歯をセラミックで統一する方が、最終的に満足度が高いこともあります。あるいは、詰め物が少ない方は、先にホワイトニングで天然歯を白くし、その色に合わせて詰め物を作り直す計画を立てることもできます。
ケース⑦:18歳未満の若年層
一般的に、18歳未満の若年層にはホワイトニングは推奨されません。この年齢では、まだ歯の成長が完全に終わっていない可能性があります。永久歯が生え揃っていても、歯髄が大きく、エナメル質が薄い傾向があります。この状態でホワイトニングを行うと、知覚過敏が起こりやすく、歯へのダメージのリスクも高まります。また、若年層の歯の黄ばみは、多くの場合、表面的な着色汚れであることが多く、歯科医院でのクリーニングだけで十分に改善することがあります。どうしても歯の色が気になる場合は、まず歯科医師に相談し、本当にホワイトニングが必要かを診断してもらいましょう。16歳から17歳で、保護者の同意があれば施術可能な歯科医院もありますが、歯の成長が完了する18歳以降に行う方が安全です。
ケース⑧:テトラサイクリン歯などの重度変色
テトラサイクリン歯とは、幼少期にテトラサイクリン系抗生物質を服用したことで、歯が灰色や茶色、縞模様に変色した状態です。この変色は歯の深部まで及んでおり、通常のホワイトニングでは改善が非常に困難です。軽度であれば、複数回のホワイトニングである程度明るくなることもありますが、重度の場合はほとんど効果が見られないか、縞模様がより目立つようになることもあります。期待した結果が得られず、時間とお金を無駄にする可能性が高いです。テトラサイクリン歯の方がどうしても歯を白くしたい場合は、セラミッククラウンやラミネートベニアといった審美治療を検討する方が現実的です。これらの方法であれば、確実に理想的な白さを実現できます。事前に歯科医師とよく相談し、現実的な治療計画を立てることが重要です。
ケース⑨:全身疾患や特定の薬を服用している場合
特定の全身疾患がある方や、薬を服用している方も、ホワイトニングに注意が必要です。例えば、光線過敏症の方は、オフィスホワイトニングで使用する光照射により、症状が悪化する可能性があります。また、喘息や呼吸器疾患がある方は、ホワイトニング剤の成分が気道を刺激することがあります。免疫抑制剤や抗がん剤を服用している方は、口腔内の粘膜が非常に敏感になっているため、ホワイトニング剤が強い刺激となります。糖尿病がコントロールされていない場合も、感染リスクが高まるため避けるべきです。これらの疾患や薬剤については、必ず歯科医師に申告し、ホワイトニングが安全かどうかを判断してもらいましょう。場合によっては、主治医と連携して判断することもあります。
適さない場合の代替案
ホワイトニングが適さない場合でも、歯を白く見せる方法はあります。まず、定期的なクリーニングで着色汚れを除去し、本来の歯の色を取り戻すことができます。また、ホワイトニング効果のある歯磨き粉を日常的に使用することで、新たな着色を防げます。審美的な改善を強く望む場合は、セラミッククラウン、ラミネートベニア、コンポジットレジンといった審美治療も選択肢です。これらは確実に白くできますが、費用は高額になります。それぞれの方法にメリットとデメリットがあるため、歯科医師とよく相談し、自分の状況に最適な方法を選びましょう。
まとめ
ホワイトニングが適さないケースには、未治療の虫歯、重度の歯周病、重度の知覚過敏、妊娠中・授乳中、エナメル質形成不全、詰め物や被せ物が多い、18歳未満、テトラサイクリン歯、全身疾患や特定の薬の服用などがあります。これらのケースでホワイトニングを強行すると、痛み、歯の損傷、効果不十分といった問題が起こります。まずは歯科医師に相談し、自分がホワイトニングに適しているかを診断してもらいましょう。適さない場合でも、代替手段はあります。安全性を最優先に考え、適切な方法で美しい歯を目指しましょう。
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