お口の乾燥と唾液の役割

ドライマウス(乾燥口、口腔乾燥症、シェーグレン症候群などとも呼ばれる)は、口の中が乾燥し、唾液の分泌が減少する状態を指します。唾液は、口の中を潤し、食物の摂取や消化を助け、細菌の繁殖を抑制し、歯のエナメル質を保護する役割があります。ドライマウスは、口腔の健康や全身の健康に悪影響を与えることがあります。

★ドライマウスの原因

・加齢:加齢によって、唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌が減少することがあります。

・薬剤の副作用:一部の薬剤(抗ヒスタミン剤、抗うつ剤、利尿剤など)の副作用で、唾液の分泌が減少することがあります。

・自己免疫疾患:シェーグレン症候群やリウマチ性疾患などの自己免疫疾患が、唾液腺の炎症を引き起こし、唾液の分泌が減少することがあります。

・治療の副作用:放射線治療や化学療法など、がん治療の副作用で唾液腺が損傷を受けることがあります。

・デハイドレーション:脱水状態では、唾液の分泌が減少することがあります。

★ドライマウスの対処法は?

・水分補給:十分な水分補給を心がけることで、口の中を潤し、唾液の分泌を促します。

・人工唾液:人工唾液や口腔保湿スプレーを使用することで、口の乾燥を軽減することができます。

・口腔ケア:口腔衛生を保つために、定期的な歯磨きやデンタルフロス、フッ素入りのうがい薬を使用しましょう。

・加湿器:室内の湿度を上げるために加湿器を使用することで、口の乾きを緩和します。

★唾液の役割

    唾液は口腔内で分泌される液体で、多くの重要な役割を果たしています。以下に、唾液の主な役割をいくつか挙げます。

    ・潤滑作用:唾液は口の中を潤滑し、しゃべりや飲み物の摂取、食物の咀嚼や嚥下を容易にします。

    ・消化作用:唾液にはアミラーゼという酵素が含まれており、炭水化物の消化を開始します。これにより、食物が消化管で適切に分解されることを助けます。

    ・口腔清掃作用:唾液は口内の食物残渣を洗い流し、細菌の繁殖を抑制することで、口臭を減らし、虫歯や歯周病のリスクを低減します。

    ・歯の保護作用:唾液にはカルシウム、リン酸、フッ素などのミネラルが含まれており、これらの成分が歯のエナメル質を修復し、強化する役割を果たします。また、唾液は歯を覆い、酸や細菌からの攻撃を防ぐバリアとして機能します。

    ◎細菌やウイルスとの戦い:唾液には免疫グロブリンAやラクトフェリンなどの抗菌成分が含まれており、細菌やウイルスと戦う役割があります。

    ◎口内のpH調整:唾液は口内のpHを中性に保ち、酸性環境を緩和します。これにより、酸による歯のエナメル質の溶解を防ぎます。

    これらの役割により、唾液は口腔内の健康を維持する上で非常に重要です。口の乾燥が続くと、これらの役割が十分に果たされなくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、適切な口腔ケアと水分補給が必要です。

    ◎当院は、土曜日・日曜日の診療も行なっております。

    お仕事などで平日のご来院が難しい方もお気軽にお問い合わせください。

    (祝日のみ休診日となります)

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